Emi'S PIANO SCHOOL
クラビノーバ活用術            
      
      〜クラビノーバCVPを活用した新しいピアノレッスン〜

♪はじめに…

当スクールでは創立以来ずっとクラビノーバCVPを、レッスンや発表会に 活用して参りました。
クラビノーバCVPの魅力と共に、実践で役立つ基本的な機能についてや, 成果を実感することができたレッスンでの活用法についてご紹介致します。


     
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クラビノーバCVPの魅力


実践で役立つ基本機能の活用


クラビノーバを上手に活用して
ピアノの上達につなげる

〜レッスンの現場での実例と成果〜


  

  クラビノーバCVPオリジナル演奏
       
曲名をクリックすると試聴出来ます。
        performance and arrangement by Emi Watanabe
    

    誰も寝てはならぬ 歌劇「トゥーランドット」より
    本格的なフルオーケストラをイメージして編曲した作品。
     合唱団も競演?!
 





クラビノーバCVPの魅力

クラビノーバCVPの最大の魅力

クラビノーバの魅力は、数々ありますが、まず一番に挙げるとすれば、ピアノに感触が似ている「鍵盤」です。
私事になりますが、小学校高学年から中学まで、ピアノと並行してエレクトーンを習っていました。ピアノと比較して、色々な音色や機能が搭載されているエレクトーンは、レッスン曲目もポピュラーなどが中心でしたし、バイエル・ツェルニーで育ってきた私にとって、肩の力を抜いて、楽しく演奏できる楽器でした。しかし、中学に入ってから、演奏グレード試験やエレクトーンフェスティバルなどで演奏する機会を与えて頂いたのですが、審査員の先生から、必ず決まって同じ内容の寸評が書かれていたのです。それは… 「エクスプレッション・ペダルの使い方がおかしい」  …というもの。

当時、エレクトーンにはタッチトーンやタッチレスポンスなどの機能が搭載されはじめていたのですが、指でニュアンスやダイナミクスを付けられるピアノで育ってきた自分にとっては、物足りなさを感じずにはいられず、ついついエクスプレッション・ペダルで、ニュアンスやダイナミクスを付けようと無意識に使いすぎていたようです。それがエクスプレッション・ペダルの使い方がおかしいと言われる由縁だと、自分でも理解していました。頭でわかってはいても、そう簡単には直せないもので…。結局のところ、エレクトーンが大好きで、演奏していて楽しかったのですが、心の隅で苦手意識を持ち続けていました。

音大在学中、クラビノーバのデモンストレーターとして活動する機会がありました。それがクラビとの出会いでした。
ピアノに似た感触の鍵盤と、ピアノにそっくりな横並びの段差のない鍵盤。そしてリズムや自動伴奏、シーケンサーなどのエレクトーンの機能を兼ね備えているクラビノーバに出会った瞬間 「こんな楽器があったのか」と、驚きと嬉しさで一杯になりました。ピアノのタッチと、エレクトーンの楽しさを併せ持つCVP。ピアノの技術と、エレクトーン時代に習った機能性をどちらも活かすことができ、それまで感じていたエレクトーンでの苦手意識は嘘のように吹き飛んでいきました。
やはりその理由は、指でニュアンスもダイナミクスもピアノに近い状態でつけられる、クラビノーバの鍵盤にあると思っています。それがクラビノーバCVPの最大の魅力だと感じています。多重録音した際にも自由にダイナミクスやニュアンスを付ける事が出来ます。
クラビノーバはよくピアノと比較されますが、私自身はなぜ他の電子鍵盤楽器と比較されないのか不思議です。エレクトーンだけでなく、シンセサイザーやポータブルキーボードなどと比較してみれば、明らかに鍵盤の感触に違いがあると思っています。








実践で役立つ基本機能の活用


1.ボイス


 ボイスとは?
「ボイス」とは、音色のことです。現在所有しているCVP309ではプリセットのピアノの音色だけでも、約30種類あります。
他にもエレクトリックオルガン系、ブラス系、フルート系、ドラムス系、ストリングス系、ギター系、コーラス系、シンセサイザー系の音色があります。また、馬が走っている音、ドアのきしむ音、電車の音、波の音などの効果音もあって、効果的に使用すれば、楽曲の臨場感を高めることも出来ます。CVP309には、451ボイス+480XGボイスがあり、全部でおよそ930種類程のプリセット音色が搭載されています。それらをリバーブ・エフェクト機能を使用したり、いくつかのボイスを同時に鳴らすことができる機能もありますので、組み合わせによっては、無限の音色を出す事が出来ます。同時発音数はボイス・XGボイスとも、128音です。


 気軽にできるボイスのレッスン活用例
ピアノ曲をそのまま、ボイスを使って演奏するだけで、手軽にピアノ曲のイメージが変えられます。
例えば、バッハの曲をハープシコードやパイプオルガンの音色で演奏したり、
奥山一のピアノ作品を、お琴の音色で演奏したり、
アルベニスの曲を、ナイロンギターの音色で演奏したりすると、一味違う演奏が楽しめます。
他にも、ピアノ連弾曲を、ストリングスの音色で演奏すると、室内楽のような響きが楽しめます。
またセコンドパートをストリングスで演奏し、プリモパートをピアノで演奏すると、ピアノ協奏曲の様なイメージになります。




2.スタイル


 スタイルとは?
「スタイル」とは、リズム機能のことです。自動伴奏機能もスタイルに含まれます。全386種類あり、各バリエーションを含めると、プリセットだけで1536パターンあることになります。
使い方は、リアルタイムの演奏に、リアルタイムでメトロノームの代用のように、リズムを用いる事も可能ですが、演奏者がコードを押さえることが出来れば、自動伴奏機能を使用出来ます。現在所有しているCVP309の自動伴奏は、一つのリズムに対し4つのバリエーションがあり、各バリエーションともフィルインやブレークも可能です。その他にイントロとエンディングが3種類ずつあります。自動伴奏機能にリアルタイムでメロディを重ねて演奏すれば、比較的簡単に、バンド編成やオーケストラなどの演奏が楽しめます。ジャンルも幅広く、ロック系・ジャズ系・R&B系・ラテン系・カントリー系・クラシック系・ピアノ伴奏系・ダンス系などなど様々あり、プリセットされているものだけでも、自分のイメージに合うものを探すのに一苦労…というくらいたくさんの種類があります。
スタイルクリエーター機能を使えば、オリジナル・スタイルパターンの製作もできます。


 気軽にできるスタイルのレッスン活用例
生徒がリズムを読み間違えて譜読みして来たときに、自動伴奏機能で即興的に伴奏を付けてあげます。すぐにリズムが治りますし、リズム感やテンポ感の学習にもなります。教則本がなかなか進まない生徒にも、1曲仕上がった際に、伴奏譜がない曲であっても、即興的に自動伴奏を使ってアンサンブルをしてあげています。これを何番かに一度 定期的に取り入れると、良い目標にもなり、進度が速くなります。その他、リトミックや歌唱の伴奏データ作成にも役立てています。






3.ソング


 ソングとは?
「ソング」とは、内臓されているプリセット・ソングや、市販のミュージックデータなどを再生できる機能です。もちろん自分でデータを製作することも出来ます。その場合は、16トラックあるシーケンサー(多重録音機能)を使います。ボイスやスタイルを効果的に使用して、本格的なオーケストラの音楽や、ロックやラテン、ジャズ・映画音楽・最近のヒット曲など、どんなジャンルの音楽データも製作できます。また楽器にインターネットがつなげられるので、直接データのダウンロードも可能です。液晶画面で、再生中の曲の歌詞や楽譜も見ることができるため、演奏やカラオケも楽しめます(マイクもエコー機能付で使用可能)。



 気軽に出来るソングのレッスン活用例
市販のミュージックデータを使って演奏することも出来ます。
その他にCVP309では、スマートメディア・USBフラッシュメモリー・フロッピーディスクに、ソングデータの保存が簡単に出来ます。またパソコンやデッキと接続すれば、簡単にCDやMD、カセットなどもクリアな音質で録音することが出来ますので、レッスン曲の模範演奏をいずれかの方法で録音し、生徒達の自宅での練習に役立てて頂くことがあります。また、生徒の演奏を録音し、レッスンや練習に役立てる事もあります。また連弾曲の片方のパートを録音し、自宅練習で活用して頂いています。
その他、手作りデータでオリジナル教材を製作することもあります。例えばこんな時…。シニア世代の方に、タンゴやラテンの曲の人気が高いのですが、ピアノで演奏する場合、ラテン系の曲は左手のリズムパターンを最初から最後まで保たねばならず、ピアノでの演奏は案外難易度が高いと感じています。そんな場合に演奏者に合わせてピアノ演奏部分をやさしく編曲し、それに合う伴奏データを作成し、各自に希望曲の演奏を楽しんで頂いています。 











































クラビノーバを上手に活用してピアノの上達につなげる  
 〜レッスン現場での実例と成果〜


ほんの一部ですが、現在までクラビノーバをピアノレッスンに取入れたことにより、成果があった実例をご紹介致します。
これらは全て、実際のレッスンで、なかなか治らない癖を改善したい時や、その生徒にとって難しい技術への補助、コツを掴ませる際に役立った実例です。
ピアノで同じことをやらせようとすると、何故かあまりノッて来てはくれない生徒達…。
でもクラビノーバを使うと、表情も生き生き!楽しく前向きに取組んでくれて、苦手もみるみる克服してくれます。


実例1 ダイナミクスが上手く付けられない生徒

生徒の状態・様子

譜読みも得意、テクニックもなかなかなのに、どんな曲も全てフォルテで、ガンガン演奏してしまう生徒がいました。
丁寧にフレーズごとにニュアンスやダイナミクスを指導していましたが、レッスン時は治っていても、次のレッスンに来るとまた同じ様に全部フォルテで、どんな曲も演奏していました。なかなかの実力派だけに、何とかして改善したいと思っていました。


クラビノーバでの試み

アップテンポで元気の良い明るい曲が得意な生徒でしたので、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク第一楽章」の、第一バイオリンのパートを右手だけで、原曲そっくりな弦楽四重奏のミュージックデータに合わせて演奏してもらいました。(同じ試みを3回のレッスンに渡り実施しました。)
初回レッスンは、クラビノーバを演奏できることを喜んで、ただただ楽しく演奏していましたが、2回目レッスンでは、御本人がピアニシモの部分で、「自分だけ音が強すぎて、データより飛び出ているような気がする」と言い出し、全部フォルテで弾いているおかしさに気づき始めました。ピアニシモの部分では、データに合うように弱くするように指示し、その後も何度もデータと合わせながら、弱い音を出す練習を繰り返し行いました。次第にダイナミクスを付けて演奏するようになり、それ以来、ピアノを演奏するときも、コツを掴んだようで、ダイナミクスを自分から付けるようになっていき、表現力が豊かになりました。また、アダージオの曲も得意になりました。




実例2 アーティキュレーションが上手くつけられない生徒

生徒の状態・様子

他の教室から転入してきた生徒がいました。スラーやスタッカートなどのアーティキュレーションが上手く付けられず、御本人も苦手意識を持っている様子でした。特に片手がスタッカートで、もう片方がスラーの部分がある曲は、両手ともがスタッカートになってしまう傾向がありました。もともと譜読みとエチュードが余り得意ではない様子で、エチュードの練習はあまり積極的にしない傾向がありましたが、小品や標題音楽は好きな様子でそれらはよく練習する生徒でした。
両手とも4と5の指を余り曲げず、伸びがちなフォームで弾いていたため、それが原因の一つではないかとも考え、フォームの改善も試みましたが、こちらが熱くなればなるほど、心を閉ざす様な素振になっていき、改善は難航していました。



クラビノーバでの試み

最初は何とかして、エチュードや楽曲の中で改善しようと努めましたが、御本人に全くやる気を感じませんでした。
そこで、クラビノーバを取り入れたレッスンを実施してみました。
まずは、その生徒が好きだと言っていた、サン=サーンス作曲『白鳥』のピアノ伴奏データを作成し、チェロの部分を右手だけで弾かせました。チェロの音色はピアノよりも立ち上りが遅く、比較的スラーが付けやすい傾向があるので、それも狙いの一つでした。ある程度『白鳥』でスラーが演奏できるようになってきてからは、片手がスタッカート・もう片方がスラーの部分がある練習曲を、ピアノコンチェルトに編曲し、それを数曲練習してもらいました。本人はクラビノーバを気に入って、ピアノだけの音よりもずっと前向きに楽しく取組んでくれました。最初は右手とオーケストラデータ、次は左手とオーケストラデータ、その次は両手とオーケストラデータ…など色々な組み合わせの練習を全てアンサンブル形式で繰り返し行いました。段々と効果が現れ、2ヶ月余りで、ピアノでもスラーが正確に、アーティキュレーション全般も以前より上達し、次第にエチュードや楽曲の中でも、楽譜通りのアーティキュレーションが付けられるようになっていきました。…と同時に談笑しながら楽しくレッスンが出来る様になりました。





実例3 ビート感が要求される今どきのピアノ曲の練習

生徒の状態・様子

学校で合唱コンクール課題曲の伴奏を引き受けた生徒がいました。その曲をレッスンに持ってきたのですが、その曲は16ビートの今どきのビート感のある曲でした。メロディーを奏する箇所が殆ど無く
大部分が右手がコードのバッキング、左手がベースラインといった編曲で、しかも複雑なリズムばかりの楽曲でした。レッスンではクラシックばかり演奏し、そのような曲を取り上げたことがなかったため、リズムの解析にかなり戸惑っている様子でした。



クラビノーバでの試み

まずはリズムを掴んでもらおうと、クラビノーバの「ドラムス」の音色を使い、右手のリズムを「スネアドラム」の音色、左手の音色を「バスドラム」の音色でそれぞれ指一本で叩かせました。メトロノームの代わりに16ビートのスタイル(リズム)を使い、そのビートに合わせて練習しました。10分程の練習で効果があり、複雑なリズムを感じ取り、正確なリズムで演奏できるようになりました。





































































































































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